2021.04.17
今人気の平屋住宅!メリット・デメリットと知っておきたいポイント4選
現在、平屋住宅に注目が集まっています。
日本人が「平屋の家」と聞いて、まず思い浮かぶのはサザエさん一家ではないでしょうか。
ちびまる子ちゃんの家も平屋です。
また住宅街を散歩してみると、新しく平屋住宅がたくさん建てられていることに、気づくかもしれません。
これまでも、弊社のブログでは平屋住宅について数回に分けてご紹介してきました。
今回は改めて、平屋住宅についての基本の“キ”を、まとめてみたいと思います。
どんな家を平屋住宅と呼ぶの?
私たち日本人にとてもなじみ深いように見えて、実は知らないこともたくさんある平屋住宅。
そもそも、どのような家を平屋住宅と呼ぶのでしょうか。
・1階建て
・2階以上の階層がない家
これらの条件を満たした1階建ての家が、いわゆる平屋住宅です。
平屋住宅は、ここ数年の間にじわじわと人気を高めつつあります。
階段の昇り降りがおっくうになってくる、中高年世代だけではありません。
若い世代にも、新築の家を「平屋で建てたい」という希望を持つ方が増えてきています。
なぜ、今の時代に平屋住宅が見直されているのでしょうか。
平屋の人気の理由を知るために、平屋住宅のメリット、デメリットについてくわしく見てみましょう。
平屋住宅のメリット・デメリット
以前、平屋住宅のメリット・デメリットについてご紹介させていただいたことがあります。
→『主婦目線で考える『憧れの平屋生活』そのメリットとデメリットって?』
<平屋のメリット>
・家事動線が楽にとれるようになる
・家族の距離が近くなり、様子がすぐにわかる
・整理整頓や収納・掃除などが楽になる
・階段の昇り降りをせずにすむ
この4つを見ただけで、主婦のみなさまにとっては非常に魅力的なのではないでしょうか。
家事動線が楽にとれるようになれば、炊事・洗濯・掃除はもちろん、たくさん買い物をしたときのパントリー収納などがぐんと楽になります。
家族の距離が近くなり、様子がすぐわかるようになれば、家事をしながら子どもの遊びや宿題をする姿を見守ることができます。
病気になったときも、家族が寝込んでいる場所からトイレ・洗面所まですぐに駆け込めますし、看病する側もすぐに様子を見に行けます。
生まれたての赤ちゃんから、思春期を迎えた子ども達まで、ずっと近くで見守り続けることができるから、心も近くなれるのではないでしょうか。
整理整頓や収納、掃除などは、物を出したりしまったり、移動したりと重労働です。
特に季節の衣替えや、レジャー・節句あとの片付けなどは大変ですよね。
そんなときも、平屋であれば重い荷物を持って階段を昇り降りせずにすむのです。
すべてのメリットに共通するのが、「階段の昇り降りをせずにすむ」という点です。
階段の昇り降りは、私たちが意識せずに行っている生活の行動の中でも、大きな動きと言えます。
子ども達が小さい間は、うっかり昇ったり降りたりしないように注意が必要です。
やんちゃ盛りの頃には、落ちた経験がある方も多いでしょう。
怪我や病気の時は、階段の昇降がとても大変ですし、ある程度の年齢からは、ひざや腰に負担がかかり始めます。
洗濯物や片付けものを抱えての昇降は、重労働なだけでなく、転倒・滑落の危険も。
高齢に入ってからは、骨折のリスクが高くなる場所のひとつとなってしまいます。
平屋住宅は、少しずつ年齢を重ねてゆく住人にとって、危険がともなう「階段」を、暮らしの中から排除できるのです。
<平屋のデメリット>
・土地代や建築費用などコストが高くなる
・日当たりを考えた土地探しが必要
平屋は、同じ坪数を確保する場合、2階建てを建てるよりも当然広い敷地が必要になります。
また基礎や断熱材、屋根などもすべて2倍必要です。
そのため、どうしても2階建ての家よりもコストが高くなってしまうのです。
また2階建てなら2階にベランダやバルコニーを設置したり、吹き抜けに窓を設けたりすることで、日当たりを十分に確保できます。
しかし周囲を2階建ての家やマンションに囲まれた土地に、日当たりを考えずに平屋を建てれば、一日中光の差さない暗い家になりかねません。
平屋を建てる場合は、2階建ての家を建てるよりも、
・費用
・広くて日当たりを熟慮した土地
・日当たりを無駄にしない設計
などの工夫が必要になるのです。
平屋のメリットとデメリットを見比べてみると、だんだん「理想の家を建てるために、自分が譲れないと感じている条件」も見えてくるのではないでしょうか。
平屋住宅の間取りの決め方
平屋住宅だけでなく、すべての建築物にはメリット、デメリットがあります。
家を建てるまでには、メリットとデメリットをよく見極めて、自分たちのライフスタイルと重ね合わせ、より多くメリットが重なる間取りを探していくことが重要です。
平屋住宅に限らず、間取りは最初から決まっているものではありません。
「5人家族ならこの間取りがおすすめ」「夫婦2人ならこの間取りがピカイチ」という間取りはないのです。
家族によって、個人によって、ライフスタイルは十人十色。
それを踏まえて決めていくのが間取りです。
特に注目したいのは、「生活動線」そして「家事動線」です。
家は、多くの人にとって帰る場所、家族が集う場所、憩いやすらぐ場所でしょう。
学校に通う子どもにとっても、外で働く大人にとっても、家は「自分がオフになる場所」です。
しかし、そんな家の中でも「オン」でいなければならない役割の人がいます。
家事の担当者です。
昔は女性の仕事だった家事は、働き方が変化するにつれて、男性が加わったり、ハッピーリタイア後の高齢者が主に担当したりと、家庭によって在り様も大きく変わってきました。
自営業の夫が主に家事を担当するケースや、専業主夫というケースもあります。
そして、コロナ禍が、家庭という場所の在り方も変えつつあります。
在宅勤務をする人が増え、子どもも家でリモート学習に励み、本来外にいるべき時間に「家族がみんな家の中にいる」というシチュエーションが、突然やってきました。
それまでは「家事分担」といいつつ、ついつい妻に家事を押し付けてしまっていた男性たちも、家事や育児と向き合わざるを得なくなりました。
仕事が忙しくて家事や育児との両立に悩んでいた女性たちにも、じっくりと家事、育児に向き合う時間が訪れました。
そんな中で、気づいたこともたくさんあったのではないでしょうか。
いつも忙しすぎて見落としていた無駄や二度手間、家族の渋滞に気づき、
「この動線が違っていたら、掃除がグッと楽になるのに」
「ここに収納があれば、衣替えなんてしなくて済むのに」
「トイレと洗面所の配置が悪いから、朝バタバタするんだわ」
「子ども部屋って、1人にひとつ必要だったのだろうか」
そんな疑問が浮かんできた方もいると思います。
現代人を襲った未曾有の厄災は、私たちの生き方、ライフスタイル、QOL、働き方、人生の時間の使い方を見つめなおすきっかけになりました。
自分自身や家族と向き合い、生活にかける時間について考えることができる今。
無駄なものをそぎ落とし、家族が大切にしたいものだけを合理的に配した「平屋住宅の間取り」を、選択できるのではないかと感じます。
弊社では、施主さまと何度もライフスタイルや生活動線、家事動線などについてお話合いの場を設け、ともに「我が家だけの理想の間取り」を探すお手伝いをさせていただきます。
気になる相場!新築平屋住宅の予算について
平屋住宅を含め、家を新築しようとお考えの際、特に気になる点は【予算】ではないでしょうか。
多くは長年のローンを組んでお金を返していかなければならないため、今後進学を控えているお子さんのいる家庭にとって、非常に重要な問題です。
これから平屋住宅を新築する場合、同じ建坪の2階建ての家と費用を比較してみます。
・2階建て住宅の建築費用<平屋住宅の建築費用
・平屋住宅は、2階建て住宅より約2割増しコストが上がる
これが結論です。
こちらも、以前に弊社のブログで詳しく解説しております。
→『平屋と2階建て、コスト(費用)にどのくらい差があるの?』
簡単に言えば、同じ建坪の場合、平屋は2階建ての1階と2階を並べて建てるようなものです。
・土地
・家の基礎
・屋根
以上が、単純計算で2倍必要になります。
また断熱材や気密工事なども2倍近くアップします。
これらを計算すると、だいたい建築工費全体で2割増しとなるのです。
家は安い買い物ではありません。一生に一度、人生をかけた大きな買い物です。
代金も、数千万円という金額になることが多いため、2割の違いはかなりの違いになります。
しかし、長い目で見てみましょう。
年齢を重ね、子ども達が独立し、大がかりな片付けや衣替えがおっくうになってから、「やっぱり平屋がいいから、建て直すか、リフォームしよう」となった場合と、
最初から20年、30年後を見つめ、家族の歩みを考えて設計した平屋で、便利にラクラク暮らす場合と、
結局どちらの家の方が、コストパフォーマンスは高くなるでしょうか。
昔、家は「3度建てねば納得できるものは建たない」と言われていました。
それは、こうした原因が考えられます。
・自分たちのライフスタイルや家事動線、生活動線を理解しないまま建てた
・両親との同居や子どもの独立などを考えに入れずに建てた
・自分たち夫婦や家にいる子どもが年齢を重ねることを考慮しなかった
建てる時から自分たちのライフスタイルや家事動線、生活動線を熟慮し、夫婦や家族の20年後、30年後を想像して建てることで、暮らしやすい家は作れるはずです。
弊社は、施主さまとのお話合いを経て、後悔しない家づくりをサポートさせていただきます。
平屋住宅を建てる際に気をつけなければいけないこと
平屋住宅を建てるにあたって、気を付けなければならない点がいくつかあります。
・日当たりについてのチェックと工夫
・屋根・天井・壁・床・基礎の断熱性能と気密性能を妥協しない
・ロフトやスキップフロアの床面積と固定資産税
日当たりについては、周囲の建物と太陽の動きについてきちんと調査をし、間取りにも工夫をこらさなければ、1日中暗い家になってしまいます。
窓の配置や、洗濯物を干す場所などを調整する、中庭を囲むような間取りにするなど、日当たりに関する工夫はいろいろあります。
間取りとのバランスをとりつつ、弊社でもサポートさせていただきます。
屋根・天井・壁・床・基礎の断熱性能と気密性能に妥協してしまうと、夏はサウナのように暑く、冬は足元からしんしんと冷える、「逆冷暖房完備」のつらい家になってしまいます。
家は快適でなければならない、とは、家を建てるうえで基本中の基本です。
断熱性能や気密性能をアップすると、それだけコストも高くなってしまいます。
しかし、外がどんなに暑くても、寒くても、家に帰ればほっとする空気に包まれる――帰る場所は、そうであるべきだと弊社では考えます。
断熱性能や気密性能は妥協せずに快適さを守り、いかに施主さまの希望するコストに近づけていくか、弊社もともに考えさせていただきます。
ロフトやスキップフロアは、平屋住宅にちょっとした段差を設けて、収納スペースなどを増やせるため人気があります。
ロフトは固定資産税がかからない高さや広さが、法律で明確に決まっています。
・1.4メートル以下の天井高
・面積はロフト部分直下階の8分の1まで
・ロフトへかけるはしごは固定されていてはならない
スキップフロアは「小上がり」や「中二階」「半地下」と呼ばれることもあります。
住空間に少し段差をつけることで、限られた面積を有効かつ便利に使い、和スペースや収納スペースを設けることも可能です。
ロフトとスキップフロアは法律上明確な違いがないので、ロフトに準じるようにスキップフロアを設ければ、固定資産税もかかりません。
しかしロフトやスキップフロアをどんどん作ってしまうと、固定資産税がかかったり、動線を断ち切る間取りになったり、高齢になってから不便な家になったりする可能性もあります。
ロフトやスキップフロアを作りたいという場合も、お気軽にお声がけください。
実体験を交え、より住みやすい間取りをご提案させていただきます。
まとめ
平屋住宅は、階段を置かないため、高齢になっても住みやすい家です。
せっかく家を建てるのであれば、一度で気に入る家、家族が安心して暮らせる家、“終の棲家”に相応しい家を建てたいですよね。
わたくしども建道は、施主さまお一人お一人が思い描く“理想の家庭”をカタチにする企業です。
弊社自慢の平屋モデルルームに、ぜひ一度ご家族で遊びにいらしてください。
平屋住宅ストーリー