2019.08.14
家を建てるなら 工務店？ハウスメーカー？設計事務所？
鈴木です。
家を建てると決めたものの、どこに頼めば良いのか？
土地探しや建築会社選びは、すごく悩みますよね。
工務店とは？
ハウスメーカーとは？
設計事務所とは？
それぞれの特徴について紹介された記事を良く見かけます。
ということは、家を建てた皆さんが同じ悩みを持ち、
一つ一つ解決しながら家づくりをしてきた証ですね！
では実際に
これまで家を建てた人が どんな会社 で どんな家 を 建てたのか？
国土交通省が5年ごとに発表する統計を参考に、実態を見てみましょう！
『木造住宅は住宅全体の88％以上のシェア率』
26年度に着工した住宅約40.9万戸のうち、約36万戸は木造住宅
このグラフでは、26年度に建てられた一戸建て住宅が約40.9万戸あって、
うち、在来工法と2×4工法など木造住宅が全体の88％以上になっています。
グラフだけでは読み取れないのですが、グラフ中の「木質系以外のプレハブ」のほとんどが、誰もが知る大手のハウスメーカーと考えて良いでしょう。
もちろん、プレハブばかりではありませんから、工法はどうあれ木造住宅のなかにもハウスメーカーが建てた戸数も含まれているはずです。
次に、
どんな規模の会社がどのくらい建てているのか？
注文住宅の約70％が在来工法(木造)による一戸建て住宅！
注文住宅に的を絞ると、会社の規模もイメージできる分別がされています。
下の表は、平成25年度に注文住宅が全国で約32.3万戸建てられていることを示しています。
さらに注文住宅の約32.2万戸のうち70％(約22.4万戸)は在来工法です。
*在来工法とは、私たちが得意とする柱や梁などの構造からなる木造の家の建て方です。
データ元：国土交通省「住宅関連産業について」
表の見方ですが、一番上の欄が在来工法で建てられた注文住宅の棟数です。その欄の左側濃い茶色部分に「1～4戸 18.4％」とあります。
読み方は、
年間に1棟～4棟建てている中小の大工や工務店が、在来工法で建てられた約22.4万棟の注文住宅のうち18.4％(約4.13万棟)を建てている
となります。
注目は、一番上の黄色部分に書かれている、
在来工法による注文住宅の53.3％は、年間1棟～49棟以下の棟数を建てている、中小の大工・工務店が供給している
ということ。
さらに、50戸～299戸や300戸以上の棟数を建てている、工務店とは言えない規模の会社のシェアもありますが、特に在来工法で考えると、ほぼハウスメーカー以外の会社と言えるでしょう。
例えば、栃木県内の工務店を含めた建設業者でも年間100棟前後の住宅を建てている会社は複数存在します。東京や神奈川・千葉・埼玉、また大きな地方都市では想像以上に数百棟の住宅を供給している会社は存在しているのです。
そのような現実を踏まえると、少なくとも在来工法の注文住宅はハウスメーカー以外の建設業者が建てていると考えられます。
これらのデータを参考にすると、どんな会社がどのくらい供給しているのか！
裏を返すと、皆さんがどんな会社でどんな家を建てているのかが見えてくるのではないでしょうか！
「ズバリ！」のデータはありません。
複数のデータを読み解くことで結論付けておりますから、私の主観もあるとことでしょう。
しかし、データは国土交通省が発表している統計を引用していますので、充分参考になると思います。
いかがでしたしょうか？
この統計データは、皆さんの印象や想像とは少し違ったのではないでしょうか？
住宅業界は以外にも、地場の中小企業と呼ばれる会社ががんばっているのです。
ところで建道ってどんな会社？
わかりやすく言うと「設計事務所と工務店を合体させた会社」です。
工務店は社長も大工で、自分も現場で大工仕事をしている印象が強いと思います。
もちろん、もともとはそのような工務店がほとんどでしょう。
しかし現在では自分や社員は大工仕事をやらずに、外注している工務店も少なくありません。
堅苦しい言い方をすると
「工務店とは一般的に主として個人需要の住宅建築を請け負う比較的小規模の建設業者のこと」
とありました。
なんだか難しい言い方ですが、
家を建てるにあたり、設計や監理を担当する設計事務所と、
設計事務所が作成した図面の通り建築することを担当する請負会社、
それぞれの役割があるのです。
私は建築士なので大工仕事はやりませんが、
設計と請負の両方を自社で行っていますから、
建道は「設計事務所と工務店を合体させた会社」
のようなものです。